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金沢学院付属小 蘇る百年前の光 私のつくった灯

蘇る百年前の光「完成までの記録」

ス テ ン ド グ ラ ス 修 復 の 経 過

2011平成23年1月28日 所在確認

その昔、金沢の繁華街・香林坊の一角で華やかにオープンしたのが、洋食専門店の「仙寶閣」でした。時は大正時代、そこから昭和へとつづくハイカラブームと重なり、金沢のおしゃれな文化人や四高生の間で注目を浴び、瞬の間に流行の最先端を走る店として賑わったそうです。そこに多く設置されていたステンドグラスの一枚がN邸の地下ガレージに収納されていた。埃にまみれているものの、原型をとどめていることに驚く。細部的には、欠損しているガラス片は2箇所程度に留まっていましたが、物理的に破損している箇所は十数箇所あるのではと推測する。

2020令和2年1月17日 スタッフ会合

昨年、Nさんから「仙寶閣のステンドグラス」の行く末を案じた相談がありました。全体的に強度が弱く(補強材の有無と、ケイムの劣化、安易な補修などによるもの)ステンドグラスパネルとしては価値が少ない状態でした。いろいろスタッフと相談した結果、Nさんからパネルそのものを寄付していただき、私の工房で無償で修理し、パブリックなスペースに展示できる方向で纏まりました。ボランティアスタッフとして南、茶山、山岸で、材料の全ては私が負担することとしました。

2020令和2年1月30日 工房に移送

Nご夫妻が自家用車に載せてステンドグラスを工房まで運んでくれました。天候不順な季節にも関わらず、何とか無事に作業台の上に横たえることが出来、それだけでホッとしました。即、梱包を開き前回以上の破損状態を確認する。そのあと新聞取材があり対応、翌日の新聞に掲載予定です。

2020令和2年2月1日 解体作業の前に

工房に着いてからは新聞社の取材などがあったりして、しばらくは放置状態でした。今日からは損傷具合の確認をするため、ステンドグラスの部分撮影をしました。左写真のように誇りを拭ってみると、意外と細かく破損しているのがわかる。それと当時の応急措置で修理したのか写真中央下部分にプロでは考えられない修理がなされていることに驚く。おそらく当時地方都市金沢においてステンドグラスを修理する職人が居なかったことが原因だろうと考えます。この写真部分も含めて20箇所ほどのガラス破損が見られた。

2020令和2年2月4日 枠など解体

本作業に入る前に、やはり当時店内に飾ってあった小さめのステンドグラスの解体を練習がてら行ないました。ステンドグラス枠が結構丈夫だったので、本題のステンドグラスの木枠は難儀するだろうと予測しておりましたが、その通り多少時間がかかりました。ともかく解体作業の中で、ガラスにこれ以上の損傷をさせないために慎重に進めたことも影響しました。次回からはデザインの写し、そしてガラスの洗浄をしていく予定です。

2020令和2年2月10日 型写し

パネルをある程度きれいにします。乾いたらその上にカーボン紙、そして更に模造紙を丁寧に置きます。すると下から順にステンドグラスパネル・カーボン紙・模造紙となる。互いにズレないようにマスキングテープで固定する。木版画で使用するバレンで執拗に擦ります。このような工程で型(デザイン)写しを2枚作成します。これを確実にしておかないと、これからのジグソーパズル化する作業が出来ません。

2020令和2年2月18日 ケイム切断

さぁ、今から本格的な解体ショーです。手が汚れるとマズイのでしっかり手袋をします。そのことはガラス片で手を切ることも防いでくれる一石二鳥の防具です。100年間の時間で固くなっているパテも同時に崩れ落ちるのですが慎重な上にも多少無理してケイムとガラスを分離させます。ガラスは洗浄してもう一度利用ですが、ケイムはもう使い物にはならず、再組み立ての時は全く新しいケイムを使うため、ニッパーで残酷に切断していきます。ともかく作業台の汚れ防止のため大きめの紙シートを敷いての作業でした。結果的には4人で半日の時間で新たな破損もなく無事完了。お疲れ様!

2020令和2年2月20日 頑固な汚れ

ケイムとガラスの分離は終えましたが100年の頑固な汚れの除去をある程度、洗浄前にやっておかないと苦労が後々にやって来そう。そう思いながらカッターなどでガラス面を擦る。ところでWHOが2月18日ごろ新型コロナウィルスは致命的な症状は起こさないという告知をしました。個人的には何の根拠を持って告知したのかと思いますが・・・。

2020令和2年3月3日 ガラス洗浄

中国・武漢発の新型コロナウィルス。発生源の中国では80000人を超え、日本でも100人を超え始めています。しっかりと対策を取らないとあっという間に大流行になるのだろうと思っております。私の工房でもマスクが必要となってきて、今日から洗浄液を使ってのガラスクリーニングです。ともかく100年の垢を取り去るには並大抵の労力では足りないだろうと覚悟はしているつもりです。今回は洗浄剤に何が良いのか事前い試した中で、水の「激落ちくん」という商品名のアルカリ電解水100%クリーナーが一番良い結果となりました。値段もリーズナブルで1本500円ぐらい。ガラスを一晩浸し翌日磨きます。

2020令和2年4月1日 工房閉鎖する

アメリカ150000人、イタリア100000人超えの感染が欧米などで広がりつつある中、日本においても2000人を超えて、これから地方に広がると石川県というより住んでいる内灘町にも感染者が出てきそうです。とりあえずステンドグラス工房もしばらくは閉鎖ということです。この修復作業も中止です。何となく厭な世相ですが仕方ないことですね。

2020令和2年5月1日 今月も工房閉鎖

このコロナウィルスは収まるどころか、どんどん拡散している。世界中ですでに3000000人を超えてしまいました。私の住む内灘でも5人以上の感染者が出ており、外出も控えてのこの頃です。一人工房状態の4月5月になるでしょうが、受講生から「いつから再開するの?」の問い合わせもあり6月からそうなると良いのですが・・・。因みに世界の先進国ではロックダウンをしてもなかなか減らない状況です。

2020令和2年6月1日 今月から再開

コロナウィルスの感染がストップした訳ではありません。何となく慣れてきたのと、世間全般として経済が持たないらしいから、社会活動を条件付きで始めようといったキャンペーンもあって、私の工房も再開しました。ただし、マスク着用を条件としました。そしてこの修復作業も再開ですが、密を避けるため修復スタッフ全員同時にしていた作業をこれからは個々に行うこととしました。写真の左半分は洗浄後、写真右半分は洗浄前です。

2020令和2年6月8日 目立つ破損

汚れに気持ちが向きすぎていて、ガラスがキレイになると割れたガラスが目立つようになってきた。え〜!こんなに細かく割れていては修復が出来ないのではと思います。しかし、基本的に欠損以外は現状のガラスを使用していきます。

2020令和2年6月16日 1/3ほど洗浄

コロナウィルスの影響でなかなかスムースに進みません。やっと1/3ほど洗浄できましたが、遅れることを覚悟してのんびりとやっていくしかないようです。それでも受講生の皆さんからキレイになっていくステンドグラスパネルを感動とともに楽しみにしていますという声があります。嬉しい限りです。

2020令和2年7月21日 

一向に減らないコロナ感染です。現在のところ石川県は散発的に感染者が出ている状況ですが、このGO TO TRAVELが今後どのように影響するのか気掛かりであります。ステンド修理もなかなか思ったようなスケジュールで進んでいません。でも写真のようにほぼガラス洗浄が終わりに近づいています。話はまたコロナに戻りますがコロナ洗浄もこのように終われば良いのですが個人的にはまだ1〜2年は収束しないような気がします。何にも根拠はありませ〜ん。

2020令和2年8月3日 ケイム作業1 

さあ、これからはケイムによる組み立て作業が始まります。外は猛暑ですが工房内はヒヤヒヤエアコン冷房で快適ですが、ケイムの経験があまりないスタッフの面々はこの作業に苦戦しております。ケイム切断でYはスムーズに行うのですがNとSはともかく切断に大汗状態、女性だから仕方ない!?と言い訳も出来ずに頑張っていました。

2020令和2年9月28日 ケイム作業2 

暑い夏が過ぎて、秋の気配がそことなく感じる頃になりましたが、作業的には余りに進んでいません。コロナの方も第二波を越えて高止まりといった状況です。GO TO TRAVELからGO TO EATもプラスして経済活動を促進していますが、第三波が来るのではと危惧しています。

2020令和2年10月13日 ケイム作業3 

他の作業に時間を取られがちで、あまり進捗性が感じられない。どうせ、締め切りにない作業だけに尚更のんびり状態です。しかし内心は今年中にケイム組み立て作業は完了しておきたいのですが・・・こんなに長い時間、作業台を占領している風景は初めてです。ところでコロナ感染は今が底で第三波がそろそろ来そうです。だから外出と外食は特に控えています。

2020令和2年11月23日 ケイム作業4

悲しくなるほどコロナ第三波が押し寄せています。でも透明人間のようなものだから、こちらからは何も手出しは出来ずに、ただただ怯えるばかり。とりあえず、安全面を考えて自分が今できることを最大限に実行するのみです。

2020令和2年12月9日 ケイム作業5

久しぶりの文化協会の会合でした。今年度のイベント全て中止の方向にはならず美術展は開催です。出来れば芸能発表もしたいということでしたが、コロナに対しての不安が心なしか少ないように思われた。ところでケイム作業の方は完了直前にな理、今年中に終えそうです。

2020令和2年12月23日 ケイム作業6

21日は冬至で、短い昼でした。当然早起きの私は真っ暗の中で支度にかかりますが、先ずは寒い中での朝食です。コロナも減らないどころか増えそうな気配、そして冬場に多い火事ですが隣町で全国ニュースになる程の火災もあり、両方とも注意注意のこれからです。ステンドグラスの修復作業は今年はこの日で完了です。おかげさまで無事ケイム作業のみ終了しました。来年はどうなることやら?でも頑張ります!

2021令和3年2月22日 半田付け1

今年の冬は近年にはない大雪で新年早々の除雪作業でステンドグラス修復は後回し。スタッフも休みのことが多く、気がつけばもう2月の下旬です。そろりそろりとケイムの接合に慣れていないせいか作業進行が相当にゆっくり。

2021令和3年3月1日 半田付け2

やっと春らしき天候になってきて作業もスムーズに進行する。しかしコロナ感染は1日1000人以下になかなかならない。もうオリンピックもどのような形にするのか決定しないといけない日が近づいています。ケイム接合作業も片面はほとんど終了に近づく。

2021令和3年3月8日 半田付け3

さぁ!今日はステンドグラスを反転しなければならない日。カパーテープで作るパネルと比較すると、やはりケイムで作るパネルは強度的に弱い。だから反転作業は慎重に慎重に行う。写真のように先ずは制作用の台ごと作業台からおろします。そして台を表裏に入れ替え、再度作業台に載せる。写真では二人だが、もう一人影にいて三人がかりの作業でしたこの業界ではケイムパネルの方が強度が高いという認識ですが、私の制作方法ではかパーテープパネルに軍配ありです。ともかく無事に反転できたので、明日からまたケイム接合作業が始まります。

2021令和3年3月23日 半田付け4

裏面と比べて、少し慣れたのかスムーズに表面のケイム接合を終えることが出来ました。コロナの状況は相変わらずですが自然の営みは例年より早く春を迎える準備に入っています。次回からはパテ埋め作業に入るのですが、カパーテープ主体の我が工房では、久しぶりのオガクズの香りが蔓延することになり、他の受講生の皆さんには迷惑がかかる恐れも心配しています。おそらく桜満開の時期に第一弾のパテ作業がが始まります。しかしオガクズなるものをどこで仕入れてこようか悩んでいます。製材所?ホームセンター?ペットショップ?自分で作る?

2021令和3年4月2日 パテ詰

ガラス洗浄以来の汚れ作業になります。ケイムとガラスとの隙間にパテを詰めていきます。これをしないとパネル全体の強度もしかりなんですが、雨漏れや風による破損も心配になります。普通は必要な工程なんですが、家の中に設置するステンドグラスの場合は稀にこの工程を省くこともあります。

2021令和3年4月2日 パテ除去作業

同日中に、しなければならない作業が、パテ除去なんです。パテが柔らかいうちに、余分なパテを取り除かないと、時間がたつとパテは硬くなり、非常に汚いステンドグラスになります。除去するのにオガクズなるものを使います。今回は知人の大工さんにお願いしたものでヒノキのオガクズとなりました。森林の中で作業をしているかのよな気分・・・さすがヒノキの香りはすごいですね!なんやかんやでパネルの片面はオガクズの湯成分もあり、ピカピカに仕上がりました。次回は2週間後に行うのですが、コロナ感染状況も気になって四人で行えるか心配でもあります。

なべもとステンドグラス 石川県河北郡内灘町白帆台1-252 電話 090-8266-3038 / 076-286-2038
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